2011_4_1_l_l_mainImage.jpg
こんにちは。
企画演出部の上野です。
私は、「一等賞」というものと無縁の人生を送ってきました。
かけっこでは最高3位。
写生大会でもたいがい佳作。
ビンゴをやればリーチが無数にできて終わり、福引きをひけば参加賞…
やる気はあります。ただ、いちばんになること自体には、さほど執着のない、ハングリー精神に欠けた、のほほんとした子供だったのです。
そんな私が、人生26年目にして、初めて「一等賞」をとりました。
「2011カンヌライオンズ ヤングクリエイティブ コンペティション」にて
フィルム部門グランプリ に選んでいただいたのです。
正直に、書きます。
今月3日に行われた授賞式。
発表の瞬間は、頭が真っ白でした。
どこから「ドッキリ大成功!」の看板が出て来るかと身構えました。
受賞から1週間経っても、実感が沸きませんでした。
通称「ヤングカンヌ」と呼ばれるコンペ、私にとっては今年がファースト・トライアルでした。
昨年夏、パートナーである読売広告社の山澤さんに、「来年はマジで狙いに行きたいんです!だから、組んでもらえませんか。」と、熱い言葉で誘っていただき、素直に嬉しく、食い気味で「わあ、ぜひ!」と答えたのを覚えています。
そう返したからには、「マジで狙いに行く」気持ちでした。
「ポジティブさ」と「オリジナリティ」、そして「人を動かす」こと。それを満たすアイディアを目指し、不眠ふきゅ、いやちょっぴり有休で考える2日間が幕を開けました。
幸運にも軸となる太いアイディアにたどり着くことが出来たあと、演出と編集を主に担当していた私がもう1つこだわったのは、「ユーモア」です。
人の心に残り、動かすのに、一番強いエネルギーはやはり面白さではないかと、私は思っています。(私の演出の師匠がそれに関して天才だからかもしれませんが…)この企画なら、とことんバカバカしくしようと思いました。
そういった意味で、主演してくださった山田修平先輩、助演の後輩2人の演技は最高でした。(この場を借りて、早朝ロケに快く協力してくれたこと、改めて感謝いたします。)
なので、ファイナリストとして私たちの作品が流れたあと、唯一会場に笑いが起こったときは、心のなかでガッツポーズしました。
でも、まさか、グランプリまでとれるなんて・・・。
私は気持ちの整理がつかず、twitterに「えらいこっちゃ」とつぶやきました。
そう、「やったあ!」<「えらいこっちゃ」なんです。
何故ならこの結果は、「一等賞」で終わりではなく、「日本代表」の第一歩だから。
6月、フランスで行われる「カンヌ国際広告祭」にて、今度は世界各国代表との戦いが待っています。
審査員をなさっていた、博報堂の河野俊哉さんが、受賞直後の私たちに激励の言葉をくださいました。
「本選でも、ぜひ入賞を勝ちとってください!君らは、本田か長友だ!」と。
昨年のワールドカップ、そして今年初めのアジアカップで、日本に感動と歓喜の波を与えてくれたサッカー日本代表。
私たちも、今の日本に少しでも明るいニュースを、元気を、持ち帰りたい。
クリエイティビティを通してでも、世界に、日本の強さを示したい。
とるぞ、ゴールド。
通うぞ、英会話。
言われてみたいぞ、「カンヌ日本代表△」。
というわけで、評価していただいた部分を忘れず、未熟な部分はとにかく鍛え、かつてないハングリー精神で、6月までに世界と戦うに足る状態になりたいと思います。
最後になりましたが、これまで私を成長させてくださった全ての皆様に感謝いたします。ありがとうございました。今後とも、何卒よろしくお願い致します。
次はこちらで、人生二度目の「一等賞」をご報告できるように、頑張ります。
作品はこちらまで
http://www.acc-cm.or.jp/kaigai/11youngcannes_jp/index.html