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こんにちは。
まだ家の大掃除が終わらない、制作の志村です。
いつも大掃除を始めると引っかかってしまうゾーン。
それは、本棚です。
何度も読んだ漫画、また読み返してしまいます。
僕は、漫画を読むのも描くのも好きです。
流れている時間の一部を切り取って、1枚の絵で表現したいことを伝える。
シンプルですが、なかなか難しいことです。
漫画を描いていると、
どの時間を切り取って伝えるのが効果的なのか、いつも考えさせられます。
描いた絵がそのまま飛び出して動いてくれれば・・・なんて、思います。
その時、手塚治虫は動いた!です。
飛び出して動かすとなると、アニメーションは強い味方です。
切り取られた絵の1枚1枚を繋げて時間を再生することで、
誰にでも分かりやすく伝えられることができます。
よく漫画の帯に「ついにアニメ化決定!」なんてありますが、
ここからは、所謂「アニメ」について少々お話を。
デジタル化が進んだ今でも、
アニメ制作では、膨大な量の紙に作画しています。
一般的なテレビアニメでは、20分尺で300カット程度、約4000〜5000枚、
多ければ10000枚という作品もあります。
劇場版などでは軽く1000を超えるカット数になるので、描く枚数はもっと膨大になるのです。
アニメ業界ではとても有名な話ですが、
ジブリの「崖の上のポニョ」は、17万以上の枚数でアニメーションが作られています。
なかなかここまでの枚数にできないものですが・・・
本当に気の遠くなる枚数です。
また、僕もアニメ業界にいた頃に知りましたが、
皆さんがテレビや劇場で見ているアニメの線は、実は鉛筆の線そのものです。
鉛筆で作画したものをスキャンして取り込んで、
スキャンデータ上で色を塗る。
そして色が塗られたデータを、
デジタル撮影ソフトを使って繋ぎ合わせます。
膨大な作画用紙は、
スキャンが終わった時点でバックアップとして保存されるのです。
すごく簡単にまとめると、
ひとつのアニメ作品を作るためには、
①?千枚?万枚を鉛筆で作画する!
②?千枚?万枚をスキャンする!
③?千枚?万枚の色を塗る!
④?千枚?万枚を繋げて見せる!
ということが必要なのです。・・・ものすごい物量ですよね。
アニメ文化の国とか、ジャパニメーションとか言われますが、
まだ一般的に知られてないことは、たくさんあります。
長くなるので、続きはまたの機会に。
知識が広がれば、見方も楽しみ方も広がっていくものです。
A「あのアニメ見た?」
B「すげー枚数だったよ、あれは!」
なんて会話が街で聞こえてきたら、
日本は、アニメを知る国になっているでしょうね。