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こんにちは。アルティナのおかだです。
みなさんは連休をいかがお過ごしでしたか?
私は結局どこも行かずに都内でぼんやりと過ごしてしまいました。
で、そんな連休中のある夕方、友人宅でゴハンをご馳走になっていたら、そこで出て
きたのが「桃屋の辛そうで辛くない少し辛いラー油」略して桃ラーでした。各方面で
話題になっていたのは知っていましたが、元々そんなにラー油好きというワケでもな
いので、そういうもんねというスタンスで見過ごしておりました。
ところが!
今回食べてみてびっくら美味しい。
みなさんもうご存知の話なので、遅きに失した感がありますが、これは売れるわーと
思いました。(いやもう売れまくってるんですけどね)
で、食べての感想を言うと、これはラー油ではないのですね。
今までのラー油は辣(辛い)のための調味料でしたから、それ自体では辣という単味
しかなく、舐めて美味しいものではありません。いわば調味される材料と混ざった時
にその本領を発揮できるもの(だから調味料なんですけどね)でした。
しかし、この桃ラーは辣単味ではなく、幾つかの味が複層的にあるので、それだけを
舐めても美味しいと感じられるものとなっているのでした。
そして、そのポイントとなるのは「具だくさん」でも「ニンニク」でもなく、「塩」
だと思うのです。
桃ラーの中に結構多めの塩が投入されているので、「辣(辛さ)」と拮抗した「鹹
(塩辛さ)」のバランスが取れて「辛そうで辛くない少し辛い」ができたのですね。
辛さをやわらげるのは塩辛さだった、というワケです。
普通に考えるとちょっとヘンな感じで、辛さをやわらげるのは甘さじゃないの?とも
思うところですが、そこが味覚の不思議さなのでしょうね。
いやぁ、ラー油に塩を発見した人はエラい。
ということで、これを味覚の話だけで終わらすのではなく、映像や広告でも同じと考
える。どこでバランスをとるのか、どこでバランスを崩すのかを常に大切に。例えば
「暗さ」の反対が「明るさ」ではないこともあるという前提で、さまざまな映像要素
をもう一度考え直して組み直すことが新しい感覚の発見につながるのではないか、と
考えた連休でした。